安脚場戦跡公園

加計呂麻島は奄美大島の南側に大島海峡を挟んで存在する東西に細長い離島である。大島海峡は水深が深く、東西両側で外海に接続していることから、海峡内の加計呂麻島側にある薩川湾連合艦隊の泊地として用いられていた。

この泊地を防衛するために、大島海峡東端に面した加計呂麻島の安脚場(あんきゃば)集落東側の加計呂麻島東端に軍事施設が置かれていた。もともとは1920年(大正9年)頃から旧日本陸軍奄美大島要塞として砲台を設置していたが、1941年(昭和16年)から海軍によって砲台として整備されて利用されるようになった。この際に大島海峡東端に設置した防潜網や管制機雷を遠隔操作する金子手崎(かねこてざき)防備衛所が建設されている。

太平洋戦争後、連合軍によって武装解除を受けたが、今でも弾薬庫や防備衛所の建物が残存している。現在は公園として整備されている。